今年の2月。中国人観光客がスキー場に殺到しているとニュースになっていました。
もちろん、スキーだけでなく、ゴルフ場でも中国人観光客が増えているようです。
今日は、そんなゴルフ関連企業であるゴルフダイジェスト・オンラインの中期経営方針をみていきます。
株式会社ゴルフダイジェスト・オンラインは、日本最大十のゴルフポータルサイト「ゴルフダイジェスト・オンライン」の運営をはじめインターネットを中心とした広告事業、ゴルフ用品の販売事業および販売サイトの運営、ゴルフレッスン事業など、「ゴルフ」と「インターネット」にかかわる事業を展開している企業です。
ゴルフ用品販売においては世界一の品揃えを誇り、商品のジャンル分けも非常に細かく設定されています。
株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン HP
2017年12月期の業績は、売上高2,157億円、経常利益123億円です。
売上高の伸びがすごすぎます。
今後も成長を維持したいゴルフダイジェスト・オンライン。
それでは、今後の方針について、2018年10月12日に発表された「5か年 中期経営方針」をみていきましょう。
なお、今回の「5か年 中期経営方針」は中期経営計画ではありません。
中期経営計画の上位概念にあたるものとなります。
中期経営方針に示された2023年の売上高は500億円以上。
年成長率15%以上の目標なので、かなり強気といえますね。
株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン「中期経営方針」P18
まずは、ゴルフ関連の市場環境をみていきましょう。
株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン「中期経営方針」P11
国内市場は、ゴルフ人口の減少傾向が続くようです。ただし、ゴルフ用品のEC市場やゴルフ場のネット予約は増加傾向が続くとしてます。
一方、アメリカ市場はゴルフ人口が増加していくと予測されています。
それでは、国内市場とアメリカ市場に分けて、今後の成長のタネを探していきます。
国内市場
国内市場は、大手量販店・ECとの競争激化や配送コストの増加が課題となっています。
一方、PCからスマホへのシフトがビジネスチャンスともなっています。
実際、GDOでも2017年にスマホアプリを発表。顧客の囲い込みを行っています。
株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン HP
また、新規事業としてIoT技術を使ったゴルフの新しい体験を展開。サブスクリプション方式にて収益を構築していきます。
株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン「中期経営方針」P16
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アメリカ市場
GDOは2018年7月に全米No.1ゴルフレッスンチェーンであるGolfTEC Enterprises社を子会社化。
アメリカ市場はこちらの会社を使って成長させていきます。
株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン「中期経営方針」P7
ビジネスチャンスとなるのは、体験型小売でしょうか。
レッスン場でのクラブフィッティングの市場はまだまだ拡大の余地があるようです。
ただし、アメリカ市場の拡大には課題も考えられます。
それは顧客接点。
日本では、インターネットでの「総合ゴルフサイト(Webメディア)」が顧客接点となっていますが、当然アメリカではこのサイトは通用しません。
この顧客接点をどのように構築するか。それが成長への命題となりそうです。
Webメディアを中心に展開してきた会社が海外展開。
興味深い事例になりそうですね。
前掲しましたが、市場環境のトレンドと将来予測の資料はわかりやすいですね。
あまり、このような資料はみたことがありませんが、ひと目で過去と将来の経営環境がみられるのが素敵です。
株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン「中期経営方針」P11