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成長市場への参入で新規事業割合を6割まで増やす ~岡本硝子 中期経営計画~

 

今日は販売促進用のDMを送りました。

どの程度の反応があるのか。楽しみです。千三つか!?

 

さて、今日は、岡本硝子の中期経営計画をみていきましょう。

 

 

岡本硝子ってどんな会社?

事業概要

岡本硝子株式会社は、光デバイス用ニューガラスと多層膜蒸着製品等の製造・販売を行う特殊ガラスメーカーです。
素材開発技術、成型技術、薄膜技術といったコア・コンピタンスを磨き、プロジェクター用マルチレンズおよび反射鏡、歯科治療用のデンタルミラーにおいて、世界シェアNo.1の実績を持っています。

 

岡本硝子株式会社 HP

 

 

 

業績の長期推移

2018年3月期の業績は、売上高57.9億円、経常利益1.1億円です。

売上推移をみると、近年は横ばいが続いています。

 

中期経営計画

 

それでは、今後の戦略について、2018年11月19日に発表された「中期経営計画」をみていきましょう。

 

 

2022年の業績目標

2022年3月期の業績目標は、売上高90億円、営業利益9億円です。
2018年3月期から売上高を48%伸ばすだけでなく、営業利益率を4.6%→10.0%と倍増させる目標となっています。

 

岡本硝子株式会社「中期経営計画」より筆者作成

 

 

成長のタネ

岡本硝子は、「中期計画 方針」として、『「光源の進化:固体光源化」を軸に事業成長を推進』と掲げています。

たとえば、照明をみても、近年はLEDが増えています。同様に、あらゆる光源が発光ダイオード、半導体レーザ、有機ELなどの固体光源に移り変わっています。

この環境の変化に対応して、各製品に使用される硝子も固体光源に対応させていくという方針です。

 

岡本硝子株式会社「中期経営計画」P3

 

 

具体的にどのような分野で活躍していくのか。その成長のタネをみていきます。

岡本硝子は、既存事業領域の「ランプ光源プロジェクター向け」「照明向け」「自動車向け」から、新規事業領域の「車載部品向け」「固体光源プロジェクター向け」「その他の応用分野(太陽電池、5Gインフラ、海洋分野など)」に舵をきっていきます。

 

グラフをみると、2017年度あたりから、既存事業領域を縮小させ、新規事業領域を急拡大させていることがわかります。

 

岡本硝子株式会社「中期経営計画」P11

 

 

また、今まで「プロジェクター向け」製品への依存度が高かった事業構造を、「プロジェクター向け」「車載部品向け」「社会インフラ・ビューティー・医療向け」と3本の柱に分散させようとしています。

 

岡本硝子株式会社「中期経営計画」P12

 

 

車載部品向けなどは、次世代自動車用部品において、固体光源搭載のヘッドライト、自動運転向けセンサー、各種情報ディスプレイ、自動車内装部などに新たなニーズを見出しています。

 

岡本硝子株式会社「中期経営計画」P7

 

 

さいごに

 

既存事業領域の市場規模が縮小していくなかで、新規事業への投資を行い、全社としての収益を拡大させる。プロジェクター向けへの依存度を下げ、新たな事業の柱を作り出す。

まさに、経営のお手本のような中期経営計画ではないかと感じました。