いよいよ、ソフトバンクのIPOが迫ってきました。皆さまも投資予定ですか?
IPOにしては珍しく、CMなどの広告もバンバンでています。タンス預金をどれだけ引き出せるかも注目ですね。
ソフトバンク株式会社は、ソフトバンクグループ(以下、「SBG」)の国内通信子会社です。携帯電話・スマートフォンなどの移動通信サービスや固定通信サービス、インターネット接続サービスの提供、携帯端末の販売などを行っています。
2015年7月1日にソフトバンクモバイル株式会社から社名を「ソフトバンク株式会社」に変更。今年の12月19日には東京証券取引所に上場します。
2018年3月期の業績は、売上高3.5超円、経常利益0.6兆円です。
※2007~2013まではSBGの「移動体通信事業」セグメント、2014~2015まではSBGの「移動通信事業」セグメント、2016~は「株式売出届出目論見書」から引用。2013-2014、2015-2016の数値に連続性がない。
ソフトバンク株式会社(以下、ソフトバンク)はSBGの子会社です。
出典:ソフトバンク株式会社「株式売出届出目論見書」
ご存知のとおり、ソフトバンクは通信事業を行っています。
これまでの歩みをみると記憶が蘇ってきますね。無謀だと言われながら、ボーダフォンを約2兆円で購入したこと。故スティーブ・ジョブズ氏のところに乗り込み、iphoneの独占販売権を獲得したこと。Twitterで要望に対し「やりましょう」と社長が返信・実行していたこと。色々と世間を騒がせてきましたね。私もJ-PHONEの携帯電話使っていました(笑)
出典:ソフトバンク株式会社「株式売出届出目論見書」
現在展開しているブランドは3つ。
出典:ソフトバンク株式会社「株式売出届出目論見書」
スマホ市場はすでに飽和状態に近づいています。さらに、MVNOの格安SIMとの競争も激化。レッドオーシャンの様相を呈しています。
そんななか、ソフトバンクの強みは、なんといってもこれまでに作り上げてきたインフラでしょう。契約回線数約4,265万、店舗数約6,000店など、確固たる地位を築いています。
今後は、このインフラを活用した新規事業を模索していくようです。
出典:ソフトバンク株式会社「株式売出届出目論見書」
たとえば、つい先月、ソフトバンクとトヨタ自動車による新会社「MONET Technologies(モネ テクノロジーズ)株式会社」設立が発表されました。
MONETでは、まず、利用者の需要に合わせてジャスト・イン・タイムに配車が行える「地域連携型オンデマンド交通」「企業向けシャトルサービス」などを、全国の自治体や企業向けに展開していく予定です。
トヨタ自動車株式会社 プレスリリース「ソフトバンクとトヨタ自動車、新しいモビリティサービスの構築に向けて戦略的提携に合意し、共同出資会社を設立」
ソフトバンクの持つ人流データを使ったサービスといえますね。
また、SBGの一員である、ソフトバンク・ビジョン・ファンドの投資先やグループ会社と協業し、新規事業も開発していくようです。
たとえばこんな感じ。
ソフトバンクとヤフーはバーコードやQRコードを使ったスマホ決済サービス「PayPay」を2018年10月より開始。「PayPay」開始にあたって、ソフトバンク・ビジョン・ファンドの投資先で、インド最大の決済サービス事業者であるPaytmと連携しノウハウを活用しています。
PayPay株式会社 HP
PayPayは、店舗側がレジ付近などに提示したQRコードをユーザーがアプリで読み取る方式(ユーザー読み取り方式)と、ユーザーが提示したバーコードやQRコードを店舗のレジでスキャンする方式(店舗読み取り方式)の2つの方式があります。
ユーザー読み取り方式は、店舗側が負担する決済手数料が開始から3年間無料とのこと。
さらに、さすがSBG。こちらも投資先である、アリババグループのアリペイも対応しています。中国人観光客が増えている昨今、店舗にとっては助かるサービスですね。
PayPay株式会社 HP
この他にも、ソフトバンク・ビジョン・ファンドの投資先である、世界最大手のコワーキングスペース『wework』、配車サービスの『DiDi(滴滴出行)』などと組んだビジネスも模索しているようです。
新規事業を自社で生み出すのは大変です。ソフトバンクのような大企業ではなおさらです。
そこで、海外で成功しているビジネスモデルを日本に持ってくるという戦略が考えられます。
やはりそこで活躍するのはソフトバンク・ビジョン・ファンドなんでしょう。
孫会長の事業を見る目。やはりこの点に期待せざるを得ません。