昨日、今日と温かい日が続いています。
一足早い春の訪れを感じた(12月なのに…)ので、昨晩はポケ活に勤しみました!笑
さて、今日は東邦ガスの中期経営計画をみていきましょう。
東邦ガス株式会社(商号:東邦瓦斯株式会社)は、愛知県名古屋市に本社をおくエネルギー供給・販売企業です。東京ガス、大阪ガス、西部ガスとともに、日本4大都市ガスのひとつであり、愛知県、岐阜県、三重県の東海3県を営業エリアとしています。
東邦ガス HP
2018年9月期の業績は、売上高4,289億円、経常利益252億円です。
「電力自由化」「ガス自由化」により経営環境が一変している東邦ガス。実際、ガス契約数が想定を上回るスピードで減少しているようです。
どのようにこの穴埋めをしていくのか。2018年11月30日に発表された「中期経営計画~エネルギーとともに。エネルギーの先へ~」をみていきましょう。
中期経営計画には計画最終年度である2021年12月期の売上高目標が設定されていません。
営業キャッシュフローを2019~2021年度に1,600億円、ROAを2019~2021年度平均で3%以上という数値目標が立てられています。
東邦ガス「中期経営計画」P29
契約数ベースでは、天然ガスを2.8%増、LPGを4.1%、電気を66.7%増加させる目標です。
東邦ガス「中期経営計画」P28
本業のガスが伸び悩むなか、やはり一番のビジネスチャンスは電気の販売でしょう。
前述したとおり、東邦ガスでは電気の契約数を2018年度の18万件から2021年度には30万件まで増加させる計画となっています。
電力契約数の増加のための施策のひとつとして、エネルギーリソースアグリケーションがあります。これは、家庭などで発電したの電力を情報通信技術によって遠隔制御し束ねて、あたかもひとつの発電所のように機能させる方法です。
東邦ガス「中期経営計画」P16
この取組みの一環として、2019年よりFIT買取期間終了(卒FIT)となる太陽光発電の買取を開始するようです。
FIT(電気の固定価格買取制度)が開始されたのが2009年。10年間固定価格で買い取りますよという制度のなかで太陽光発電等の設置が普及していきましたが、もう10年ですか。早いものですね。
東邦ガスでは、電気販売の強化の他にも、「総合ユーティリティサービス事業」「リフォーム事業」「製造・供給技術の外販」「保有不動産の活用」などに注力していきます。
東邦ガス「中期経営計画」P18
保有不動産の活用では、名古屋市港区の再開発事業『みなとアクルス』の開発(2018年9月オープン)を行っています。
『みなとアクルス』の特徴はなんといっても「スマートエネルギーシステム」でしょう。電気・熱・情報のネットワーク「CEMS(コミュニティ・エネルギー・マネジメント・システム)」により、地域全体のエネルギーを管理しています。
みなとアクルス HP
また、第Ⅱ期開発では『キッザニア』を誘致。先端技術を使った未来の職業体験などをコンテンツとする予定のようです。楽しみな施設になりそうですね。
成長のタネとは異なりますが、個人的には中期経営計画に掲載されている「地域のものづくりを支える取り組み」には興味を持ちました。
省エネ、省CO2、生産性向上、BCP対応など、お客様のニーズや利用実態を踏まえたソリューション提案の強化を図るようです。
東邦ガス「中期経営計画」P8
都市ガスにとどまらない最適なエネルギーソリューションサービスの提供するという取組みは、エネルギーの自由化があったからこそといえるでしょう。