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O2Oのリーディングカンパニーとして市場拡大と共に成長 ~アイリッジ 中期経営計画~

 

出張で遠方に行ったときや旅行で海外に行ったとき…

現地でスマホを開き、ニュースをみると、その地方のニュースが集中的に現れたことはありませんか? 今や位置情報を活用したサービスは当たり前です。

 

今日は、そんな位置情報を活用したマーケティングサービスを提供する、アイリッジの中期経営計画をみていきます。

 

 

アイリッジってどんな会社?

事業概要

株式会社アイリッジは、企業のO2O(販促・集客)アプリの開発を手がける企業です。

スマートフォン向け位置連動対応のプッシュ型情報配信サービス「popinfo」を提供しており、GUやZOZOTOWN、三菱UFJ銀行など大手企業のアプリにも採用されています。

またO2Oで培った技術を生かし、近年ではフィンテック(テクノロジーを利用した金融サービス)領域のソリューションも展開しています。

 

業績の推移

2018年3月期の業績は、売上高15.4億円、経常利益0.4億円です。

成長率こそ落ちているものの、確実に売上高が成長しています。

 

中期経営計画

 

それでは、今後の戦略について2018年12月14日に発表された「中期経営計画」をみていきましょう。

 

業績目標

2021年3月期の業績目標は、売上高65億円、営業利益4~5億円です。

売上高を年平均62%、営業利益を年平均101~107%成長させる目標となっています。

 

株式会社アイリッジ「中期経営計画」P32

 

 

成長のタネ

アイリッジの強みといえば『popinfo』。『popinfo』は、GPS、Wi-Fiなどの位置情報と連動して、スマートフォンにプッシュ通知を配信する仕組みです。

利用ユーザー数は、着実に増加しています。

 

株式会社アイリッジ「中期経営計画」P19

 

 

たとえば、会社帰りに地元の駅に着いたとき、スマホに地元のスーパーのお買い得情報やクーポンが送られてきたら便利ですよね? 『popinfo』とは、ざっくりいうとこのようなサービスです。

 

現在、GU、マツモトキヨシ、東急電鉄、トヨタカローラ神奈川、三菱UFJ銀行など、小売、サービス、EC、金融等様々な業種の企業の300アプリ以上に『popinfo』が導入されており、8,500万以上(2018年7月時点)のユーザーが利用する国内最大級のプラットフォームに成長しています。

 

株式会社アイリッジ HP

 

 

上記のようなサービスを一般にはO2Oと呼びます。O2Oとは、online to offlineの略。ネットを活用した実店舗への集客を表します。

中期経営計画によれば、O2O広告市場規模は、年平均成長率約73%と驚異的な伸びが予測されています。また、スマートフォン向けO2Oサービス市場も約28%の伸びのようです。

市場環境が追い風になっていますね。

 

株式会社アイリッジ「中期経営計画」P21

 

 

もうひとつのアイリッジの特徴的なサービスといえばフィンテック領域でしょう。アイリッジでは、電子地域通貨サービスを提供しています。

電子地域通貨とは特定の地域でのみ使用できる通貨のこと。飛騨高山の『さるぼぼコイン』や、木更津市の『アクアコイン』などは聞いたことがあるのではないでしょうか?

 

飛騨信用組合 HP

 

 

一般的な電子決済との違いは以下のとおりです。もっとも違うのは、特定の地域のみで使用できることにより、地域内でのお金の循環を促進させる仕組みということでしょう。

 

株式会社アイリッジ「中期経営計画」P27

 

 

 

この他にも、現在、盛り上がっているスマートスピーカー向けのアプリ制作プラットフォームなどを提供しています。

 

株式会社アイリッジ「中期経営計画」P30

 

 

さいごに

 

アイリッジは、これまで『popinfo』や『電子地域通貨』を提供していましたが、2018年5月に株式会社デジタルガレージと業務・資本提携。事業領域を拡大させています。

 

株式会社アイリッジ「中期経営計画」P3

 

 

デジタルガレージといえば、MIT Media Labの伊藤穰一氏がCO-Founderとなっている会社です。

世界の最先端技術✕アイリッジ。どのような新しいサービスを生み出せるか? 成長が楽しみですね!