私、10日後には旅行に出発しています。
海外で銃でも撃って1年間のストレスを解消するのもありかもしれません!
ということで、今日は、ミロクの中期経営計画をみていきましょう。
株式会社ミロクは、高知県南国市に本社をおくショットガンなどの猟銃や工作機械、木材を使用した自動車部品などを製造・販売する企業の持株会社です。
2004年時点で年間12万挺の銃器の製造実績を持ち、うち99%が米国を中心に輸出されています。また、銃器造りの技術を活かしてガンドリルの製造販売や、トヨタ自動車等の高級車向けの木製ステアリング・ホイールやシフトノブの供給なども手がけています。
株式会社ミロク「第87期中間事業レポート」より
2017年10月期の業績は、売上高125.5億円、経常利益12.5億円です。
ここ数年、売上こそ横ばいですが、経常利益は着実に伸ばしています。
それでは、今後の戦略について、2018年12月14日に発表された「2019 中期経営計画」をみていきましょう。
2021年10月期の業績目標は、売上高152億円、経常利益13億円です。
2018年10月期と比較して、売上高12.5%増、経常利益18.4%増の目標となっています。
株式会社ミロク「2019 中期経営計画」より筆者作成
まずは主力事業の猟銃事業の市場からみていきましょう。
アメリカFBIの「銃購入時の犯罪歴照会システムへの件数(=銃の購入件数)」をみると右肩上がりとなっています。市場環境は良さそうですね。
※アメリカFBI NICS「Statistics representing the number of firearms background checks initiated through the NICS from November 1998 to November 30, 2018.」より作成。2018年11月までのデータであったため、2018年12月の照会件数を250万件と推定している。
次に、日本市場です。
ミロクが2018年1月に発表した資料によると、短期的には「銃保持者も10万人を割り、縮小は否めない」と分析しています。ただし、中長期的には「女性や若い層の狩猟への進出による需要構造の変化」と分析。
今後、「猟ガール」などの流行語が生まれる日もくるかもしれません。
株式会社ミロク『2017年10月期決算及び「2018 中期経営計画」説明会資料(2018年1月11日)』P25
このような状況を受け、ミロクでは中期経営計画で以下のような施策を掲げています。
主力の米国市場は、在庫過多の状況を脱し、好景気を背景に右肩上がりの情勢にあり、政治的な不安要素はありながらも中長期的にもこの傾向は続き、低調な欧州市場をカバーしていくものと思われます。加えて、上下二連銃と並ぶ主力製品であるボルトアクションライフルの堅調な需要は当面続くと思われ、この好機を逸すること無く、タイムリーに当該新仕様品を市場投入することに注力してまいります。
ちなみに、ボルトアクションライフルとは、弾薬の装填、排出を手動で行う銃とのことのようです。
株式会社ミロク HP
ミロクでは、猟銃製造を通して培った機械加工の技術を活かして、ガンドリルマシンなどの工作機械なども製造しています。銃身の加工に欠かせないガンドリルマシンは国内市場において圧倒的なシェアを獲得しています。
株式会社ミロク HP
また、銃床づくりで培った木製加工技術を応用し、自動車や家電製品といった工業製品の木製品を製造しています。
株式会社ミロクテクノウッド HP
デノンのヘッドホンかっこいい!
デノン HP
今回の中期経営計画をみるまで、正直、日本に猟銃の製造会社があるなんて知りませんでした。
ミロクのホームページにはこのような文言があります。
Miroku Quality
世界最高レベルの品質を可能にするのは、最高のモノを提供したいという職人の魂です
世界最高レベルの製造技術が日本にはあったとは。。
東京オリンピックのクレー射撃でミロクの銃が注目されると嬉しいですね!