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強みである光学技術を多分野展開 ~インターアクション 中期事業計画~

 

正月旅行から帰国して早1週間超。

いつも旅行から帰って数日経つと、また旅行に行きたくなります。この現象は何なんでしょうか。

 

さて、今日は、インターアクションの中期事業計画をみていきます。

 

 

インターアクションってどんな会社?

事業概要

株式会社インターアクションは、光学精密検査機器関連製品の製造・仕入・販売などを行う企業です。

主力製品は、スマートフォン・携帯電話・デジタルカメラなどの心臓部である「CCD・C-MOS イメージセンサ」の製造に欠かせない検査用光源装置。世界トップのシェアを誇ります。

ほかにも、排ガス処理装置などを扱う環境エネルギー事業や、IoT技術を用いた新システムの提供を行うインダストリー4.0推進事業などを展開しています。

 

 

業績の長期推移

2017年5月期の業績は、売上高60.1億円、経常利益9.9億円です。

売上高が急増していることが読み取れます。

中期事業計画

 

売上高が急成長しているインターアクション。今後も、この成長を維持したいところです。

それでは、今後の戦略について、2019年1月11日に発表された「中期事業計画」をみていきましょう。

 

2021年の業績目標

2021年5月期の業績目標は、売上高100億円以上、営業利益率20%以上です。

2018年5月期と比較して、売上高67%増、営業利益率3.3%増とかなり高い目標値を設定しています。

 

株式会社インターアクション「中期事業計画」より筆者作成

 

 

成長のタネ

インターアクションの中計では、強みである光学技術を活用できる3つの市場を重点市場にあげています。

 

株式会社インターアクション「中期事業計画」P2

 

 

それぞれの市場についてみていきましょう。

 

1.CMOSイメージセンサ市場

最初はCMOSイメージセンサ領域です。

インターアクションの本業といえる領域ですね。

CMOSイメージセンサとは、レンズから取り込んだ光(画像)を電気信号に変換する製品です。インターアクションでは、CMOSイメージセンサ向けに検査用光源装置を製造しています。

 

株式会社インターアクション HP

 

 

CMOSイメージセンサといえば、ソニーが思いつくのではないでしょうか?

インターアクションでも、ソニー向けの販売が多いのが特徴です。

 


株式会社インターアクション「有価証券報告書(2018年5月期)」

 

 

市場をみると、短期的にはスマートフォンカメラの複眼化、3Dセンシング向けなどが伸びるようで、中長期的には車載カメラ、監視カメラ、医療、ロボティクスなどが伸びていくことを見込んでいます。

 

株式会社インターアクション「中期事業計画」P4

 

 

5G時代に突入すれば、この市場はさらに伸びるでしょうね。

間違えない市場かと思われます。

 

 

2.FA画像処理関連市場

次はFA画像処理関連領域です。

なお、FAとはファクトリーオートメーション(工場の生産工程の自動化:Facory Automation)の略語です。

工場を自動化させるためには、当然、製造している製品をみる目(カメラ)が必要になります。そのなかで、製造している製品をカメラで映すためのライティング(照明)に目を付けているようです。

 

株式会社インターアクション「中期事業計画」P6

 

 

3.レーザー加工技術市場

最後は、レーザー加工技術領域です。

レーザー加工機に「レーザー発振器」「光学系技術」「アプリケーション」の3つの要素があるなかで「光学系技術」において強みを活かしていきます。

 

株式会社インターアクション「中期事業計画」P8

 

 

 

さいごに

 

インターアクションでは、セグメントを「IoT関連事業」「環境エネルギー事業」「インダストリー4.0推進事業」の3つに分類しています。

 

株式会社インターアクション「有価証券報告書(2018年5月期)」

 

 

「インダストリー4.0推進事業」って名前が良いですね。自社の事業領域を明確に示すことができています。

 

インダストリー4.0を進める上で、カメラの重要性が増すことは間違えありません。この領域を伸ばし、業績目標達成が期待されます。