最近、チーズ料理のお店が増えていますね。
私も低糖質ダイエット中なのでチーズには大変お世話になっています。
今日はそんなチーズを扱うラクト・ジャパンの中期経営計画をみていきます。
株式会社ラクト・ジャパンは、乳製品の輸入を中核とする食品専門商社です。日本が輸入する乳製品原料取扱量のシェアのおよそ30%を占めており、その規模は国内最大を誇ります。
「ラクト」とはラテン語で「乳」のことを意味しており、その社名からも乳製品ひとすじに特化していることがわかりますね。
売上構成をみると、乳製品・チーズが74%となっています。
株式会社ラクト・ジャパン HP
2018年11月期の業績は、売上高1,154.4億円、経常利益30.1億円です。
ここ2年ほど、売上、利益とも急増しています。
売上が順調に増加しているラクト・ジャパン。
今後、さらなる事業拡大を図っていきます。
それでは、今後の戦略について、2018年1月15日に発表された「中期経営計画 NEXT-LJ 2021」をみていきましょう。
2021年11月期の業績目標は売上高1,450億円、経常利益34億円です。
2018年11月期(実績)と比較して、売上高25.6%増、経常利益30.1%増とさせる目標となっています。
株式会社ラクト・ジャパン「中期経営計画」より筆者作成
ラクト・ジャパンは日本だけでなく、アジア市場でも乳原料・チーズなどを販売しています。
売上構成比でみると、国内84%、海外16%という比率となっています。
株式会社ラクト・ジャパン「有価証券報告書(2017年11月期)」
国内市場
中計には、国内市場への施策として以下のように掲載されています。
・既存ビジネスの深掘り
仕入、販売先との関係を強化し、双方にとっての最重要パートナーとなる。
・新規ビジネスの開拓による顧客基盤の拡充
新規商品の開発と新規顧客の開拓を推進する。
あまり目新しい施策はないようです。
国内市場は既存の取組みを深耕することで、十分に目標が達成できるということでしょう。
その背景には国内市場の拡大があります。
乳製品の国内市場は2009年以降は増加傾向。さらに、国内生産量が減少しているため、輸入依存度が高まっているようです。
株式会社ラクト・ジャパン HP
たしかにこの市場推移であれば、市場規模の拡大とともに売上を増やすことができそうです。
アジア市場
次にアジア市場をみていきます。
ラクト・ジャパンでは、シンガポール、マレーシア、タイ、インドネシア、中国などのアジア市場でも乳製品を販売しています。
とはいえ、あまり上記の国でチーズ食品を見る機会ってないと思いませんか?
それもそのはず。実はこれからの伸びが期待できる市場のようです。
株式会社ラクト・ジャパン HP
中計をみると、アジア市場での事業拡大施策として以下が掲げられています。
・アジアでの事業拡大
<商社事業(乳原料)>
既存取引先向けの販売を強化するとともに未進出の東南アジア諸国への販売ルートを開拓する。
<メーカー事業(チーズ)>
高価格帯から低価格帯または業務用から小売用など製品群を拡充し、当社ブランドの浸透と事業の拡大を図る。
アジアにおける食の西洋化は今後、どんどん進んでいくでしょう。
たしかに、乳製品需要の拡大は見込めそうなので、こちらも楽しみですね!
ラクト・ジャパンのホームページをみていくなかで、気になった文言がありましたので、最後に紹介させて頂きます。
素原料市場のさらなる開拓や医薬品、結着剤などの新規分野の市場開拓も加速させ、新たな成長ステージを目指します。
このような分野への展開も面白そうですね!