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倉庫✕システム開発力で営業基盤を強化する ~丸八倉庫 新中期経営計画(2019-2023)~

 

今週の東洋経済のタイトルは「アマゾンに勝つ経営」でした(まだ読んでいませんが…)。

アマゾンの強みのひとつに「倉庫」がありますね。

 

ということで、今日は、丸八倉庫の中期経営計画をみていきます。

 

 

丸八倉庫ってどんな会社?

事業概要

丸八倉庫株式会社は、「倉庫業」を営む企業です。

保管・荷役・梱包・輸送・情報など一連の諸機能を提供しています。

 

また、近年では不動産業務の推進、情報システムの構築、諸データの集計・分析、編集・印刷業務、関係会社による損害保険代理店業務、運輸業務など多角化・総合化の業務展開を図っています。

 

 

業績の長期推移

2017年11月期の業績は、売上高46.8億円、経常利益4.8億円です。

売上高、経常利益とも安定して推移していることがわかります。

 

新中期経営計画(2019-2023)

 

安定した収益をあげる丸八倉庫。とはいえ、今後の経営環境の変化に対応していかなければなりません。

それでは、今後の戦略について、2019年1月11日に発表された「新中期経営計画(2019-2023)」をみていきましょう。

 

 

2023年の業績目標

丸八倉庫の中計は5ヵ年計画となっています。

2023年11月期の業績目標は、売上高55億円、経常利益9億円です。

2018年11月期(実績)と比較して、売上高を10%増、経常利益を60%増とさせる目標になっています。

 

丸八倉庫株式会社「新中期経営計画(2019-2023)」より筆者作成

 

 

成長のタネ

中計には、基本方針として「営業力・営業基盤の強化」「事業基盤の拡大・強化」「ガバナンスの強化」の3つが挙げられています。

ただし、物流倉庫は既に高稼働率となっています。

 

物流事業セグメントにおいては、既存倉庫はいずれも高稼働率を維持している状況にあり、今後は新規倉庫の建設により保管能力の増強を図ってまいります。また、不動産事業セグメントにおいては、採算性を重視のうえ新たな収益資産の取得を検討してまいります。資産の売買はもとより、他社との提携や M&A 等、あらゆる手法・観点から検討を進めてまいります。

 

 

今後の課題となるのは、高単価化、コストカット、新規倉庫の取得あたりでしょうか。

 

丸八倉庫は、倉庫管理だけでなく、システム開発力なども強みとしています。

 

たとえば、『webtrunk』というサービスでは、荷物管理とアプリを融合させています。

本サービスは、ダンボールに入れた荷物を保管するだけでなく、ダンボールの中身をスマホで登録すれば、どのような物が入っているかを忘れずに済むという仕組みです。また、スマホを使って集荷依頼・引取依頼を管理できます。

 


webtrunk HP

 

もちろん、このシステム開発力は、一般の倉庫管理にも活かされています。

たとえば、web営業支援サービスでは、物流管理システムをASPで提供しています。

 


丸八倉庫 HP

 

このように、システム開発力を活かせれば、お客様に新たな付加価値を提供できるだけでなく、倉庫管理の合理化も図れるでしょう。

 

 

さいごに

 

近年の倉庫のキーワードは「自動化」のような気がします。

本中計には、「自動化」の文字はありませんでしたが、今後5ヵ年というスパンで考えるとどんどん自動化倉庫が増えてくると考えられます。

 

自社でSEを抱える丸八倉庫は、この『倉庫✕Tech』という領域に対し対応しやすいかもしれませんね。