前にベトナム旅行に行ったときの話。
タクシーの運転手が、「バイクのことを”HONDA”と呼ぶ」と言っていました(英語のヒアリングが間違っていなければですが…)。海外でバイクの代名詞になるってすごいですよね。
ということで、今日は日野自動車の中期経営計画をみていきましょう。
日野自動車株式会社は、おもにトラック・バスといった商用車を製造している自動車メーカーです。また、トヨタブランドの小型乗用車や小型・普通トラック、SUVなどの受託生産も行っています。
2018年3月期の業績は、営業収益1.8兆円、経常利益804億円です。
営業収益推移をみると、2009年3月期、2010年3月期にリーマン・ショックの影響から減収となったものの、その後は増収傾向に転じています。
2025年3月期の業績目標は、売上高2.5兆円、営業利益2,500億円です。
売上高39%増、営業利益213%増と大幅な増収増益を目標としています。営業利益率をみると、2017年3月期の4.4%から2025年3月期には10.0%まで大幅増となっていますね。
日野自動車株式会社「2025年に向けて」より筆者作成
現在、売上が拡大している日野自動車。とはいえ、日本市場だけをみれば、市場の拡大は見込めないようです。2025年目標をみると、日本での販売台数は67千台→55千台と減少を見込んでいることがわかります。
日野自動車株式会社「2025年に向けて」
そのようななか、日野自動車は海外に活路を見出しています。上図をみると、ASEANは58千台→111千台、米州は30千台→69千台と倍増を見込んでいます。今後は海外での販売が主力になってくることでしょう。
もうひとつの流れは、言わずもがな「CASE」への対応でしょうか。CASEとは、コネクテッド(インターネット接続)、オートノマス(自動運転)、シェアード(共有)、エレクトリック(電動化)の頭文字です。
日野自動車では、親会社のトヨタ自動車やフォルクスワーゲングループのTRATON(トレイトン)などと連携してこの課題に対応していくようです。この課題解決ができれば、日野自動車の究極目標「高速道路 死亡事故ゼロ」「一般道 死亡事故ゼロ」の実現も可能かもしれません。
海外展開を進める日野自動車。今後は、海外旅行に行った際「トントントントン、ヒノノニトン」というフレーズを聞く機会があるかもしれませんね 笑