最近は『SUITS』という海外ドラマにハマっています。現在、日本版としてリメイクされ、ドラマ放送されていますね。同じストーリーの日米版を見比べると違いがあって面白いです。
さて、今日は加賀電子の中期経営計画をみていきましょう。
加賀電子株式会社は、電子部品・半導体の販売からEMS(電子機器の受託開発・製造サービス)、パソコン及びその他周辺機器などの完成品の販売などを行う独立系のエレクトロニクス商社です。
現在では、①電子部品・半導体サービス ②EMSビジネス ③情報機器ビジネス ④アミューズメント業界に関するソフトや機器、映像などを創造するニュービジネス の4つを柱に、事業を展開しています。
2018年3月期の業績は、売上高2,359.2億円、経常利益87.4億円です。
近年、経常利益が増加しているのが特徴です。
それでは、今後の戦略について、2018年10月6日に発表された「中期経営計画 2021」をみていきましょう。
2021年3月期の業績目標は、売上高5,000億円、営業利益130億円です。
2018年度比で売上高が72%アップ、営業利益が69%アップとなっています。
加賀電子株式会社「中期経営計画 」より著者作成
数値目標だけみると、なかなか挑戦的な目標数値にみえるかもしれません。
ただし、この数値は、今年9月にM&Aした富士通エレクトロニクスの数値を織り込んでいます(2018年9月10日 70%取得、その後、2021年内を目処に残りの30%も取得予定)。
富士通エレクトロニクスの2018年3月期決算の数値は、売上高2,159億円、営業利益4.5億円。これを織り込むと、売上高5,000億円は保守的な数値にみえてきますね。ただし、営業利益130億円はなかなか挑戦的といえるかもしれません。
次に成長のタネをみていきましょう。
まずは、加賀電子のビジネスモデルを確認していきましょう。
加賀電子で主要ビジネスとなっているのは、「電子部品・半導体ビジネス」と「EMSビジネス」です。
1.電子部品・半導体ビジネス
「電子部品・半導体ビジネス」ではお客様からのご要望に対し、国内外4,000社を超えるネットワークから最適なパーツの提案を行います。この調達先ネットワークが加賀電子の強みとなっています。電子部品や半導体に関する商社のような位置づけですね。
加賀電子株式会社 HP
2.EMSビジネス
EMSとは、電子機器の受託製造を行うサービスです。たとえば、お客さんから「○○を製造してよ」と依頼された場合、加賀電子の工場で製造を行います。このとき、加賀電子が持つ、部品調達、設計などの強みを活かしてコストダウンや品質向上を行います。
加賀電子では、アジアだけでも多くの工場を持っています。
加賀電子株式会社 HP
それでは、中期経営計画の基本方針をみていきます。
中期経営計画では、重点課題として成長分野への取り組み強化をあげています。具体的な成長分野としては、「車載」「通信」「環境」「産業機器」「医療・ヘルスケア」分野が挙げられています。
加賀電子株式会社「中期経営計画 」P2
前述したとおり、加賀電子は、商社ビジネスを行っています。つまり、加賀電子の価値=提案力となります。今後は、成長分野に対し提案力をあげていき、商社ビジネスの量的拡大を狙っていきます。
また、「社会課題(保育、福祉、介護等)ビジネス」「素材ビジネス」に対しては、M&Aなどにより新規参入を図っていくようです。
今日は加賀電子を取り上げました。
今更ですが、皆さま、『加賀電子』という企業を知っていましたか?
正直言いますと、私は「何か聞いたことがあるけど…」という感じでした。
なぜ、聞いたことがあるのか? 多分、ゴルフのスポンサーになっているからでしょうか。
そういう意味では、スポンサーも大事ですね。
「世界最強の黒子下請け企業」を目指す加賀電子。
このような企業が私たちの生活を支えてくれています!