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経営計画の最重要キーワード「生産性向上」 ヒントはAI活用にあり!

 

 

官民を挙げての「働き方改革」という大号令。

 

この「働き方改革」で重要なのは、ただ労働時間を削ろうという発想だけではなく、「生産性の向上」を実現するということです。

 

この「働き方改革」実現のために生産性向上こそが大切! ということは判っているものの、じゃあ実際にどうやってそれを実現するの? という疑問もあるのではないでしょうか。

 

今日はその手段として、いま話題の「AIの活用」を紹介します。

 

 

今やプロ棋士以上を遥かに凌駕する、AIの進歩

 

AIとは「人工知能」を意味する「Artificial Intelligence」の略称です。

 

今やAIの発展は目覚ましく、特定の領域では人間の智能を上回るケースも多く出てきました。

 

例えば、囲碁や将棋。もはや人間のトッププロ棋士でも、AIには到底敵わなくなっているというニュースは目にしたことがありますね。AIがトップ棋士に勝利するにはあと10年はかかると言われていたのに、この発展具合は驚異的です。

 

そんなAIですが、様々なビジネスにも応用されており、企業の生産性の向上に寄与しつつあるのです。

 

 

AIがコールセンターの優秀すぎるアシスタントに!

 

現在、三井住友銀行やみずほ銀行などといった、コールセンターを自社に抱える企業がAIの活用を積極的に行っています。どのように活用されているのかを動画でみていきましょう。

 

出所:IBMJapanChannel「IBM Watson みずほ銀行コールセンター業務の革新」

 

みずほ銀行がIBMの人工知能「Watson」を導入したことを紹介する動画によると、今までのコールセンターでは、お客様からの問い合わせに対し回答を分厚いファイルから手動で探し出し、該当する答えを見つけるという作業が行われていたといいます。

 

しかし「Watson」を導入すると、この人工知能がお客様とオペレーターの会話を聞き、その都度、回答候補を自動的に表示してくれるようになります。これは便利ですね!

 

この優秀すぎるアシスト「Watson」、なんと導入後も会話を学習し、回答候補の精度がどんどん向上するというのですから驚きです。

 

これにより、お客様との通話時間を大きく短縮することができます。これはつまり、オペレーター一人ひとりの生産性が大きく向上するということに繋がります。

 

「Watson」という人工知能を導入したことで、働き方改革まで実現しつつあることが伺えますね。

 

 

もう経費精算のエクセル記入は必要ない?

 

営業パーソンにとってもっとも面倒な作業を一つ挙げるとしたら、間違いなく経費精算という回答が返ってくるでしょう。

 

エクセルシートのテンプレートに運賃や接待費を一つひとつ記入し、それを上長に提出……。実に多くの貴重な時間が、この作業に取られてしまっています。

 

そうした状況のなかで特に活況なのが、領収書を写真で取り込み、AIで自動的に経費申請を行ってくれるというサービスです。

 

国内では「楽楽精算」や「Concur Expense」といったサービスが展開されています。

 

こうしたサービスでは、領収書をパシャリと撮影するだけで、そこに記載されている項目が画像処理とAI技術によって自動的にフォームに記入されます。そしてそのデータを経理へ自動的に提出してくれるのです。

 

各社それぞれ特徴を出してサービスを展開していますが、基本的なサービスの流れは同一のようです。本当に便利ですね……。

 

それ以外にも、「マネーフォワード」といった企業からは、交通ICカードと自社の経理システムを連動させ、そちらも自動的に記録するといったサービスも登場しています。

 

今まで経費精算に使っていた時間をより有効活用することで、大きく生産性が向上しそうですね!

 

 

経営計画へAI活用を盛り込んでみよう!

 

生産性向上を図り、働き方改革を実現するという大きなミッション。その大きなヒントがAI活用に隠されていることが見て取れたかと思います。

 

かつてAIは遠い未来の技術のように思われていましたが、今や身近な技術となりつつあり、その適切な導入の可否が長期的な経営発展の土台になる時代がやってきています。

 

今後、様々な仕事がAIによって効率化されるでしょう。とはいえ、AIを導入するかどうかは、やはり経営者の経営判断となります。いくら便利になるからといっても、最初の一歩を踏み出すのは不安ではないでしょうか。最初は小さく一歩を踏み出し、徐々に拡大していくという方法が良いと思います。

 

働き方改革というテーマが経営計画のキーワードになるであろう2018年。AIという言葉を恐れず、導入の検討をしてみてはいかがでしょうか?