金融機関からお金を借りる際、一般的には事業計画や資金繰り表などを求められます。でも常識を疑う私は、常々「これって本当に必要?」って思っていました。そこで、自ら金融機関に突撃。その際の体験談を書いていこうと思います。
ちなみに、私はこんなひとです
・法人設立6年目
・業種は、いわゆる「士業」
・そんなに売上があるわけではない
・ただ、毎年少しの利益がでている
・現状、特に資金が必要ではない
まずは、日本政策金融公庫(以下、公庫)です。はじめての借入は公庫というのはいまや常識ですね。創業者向けの融資などが充実しています。融資の流れは、まず書類一式を公庫に郵送して、その後、面談。面談で問題がなければ融資実行となります。さっそく、書類を揃えて郵送してみました。
さっそく公庫から電話がありました。「書類をありがとうございました。面談をお願いしたいのですが都合がつく日はありますか?」と。「明日の午前中はいかがでしょうか?」と聞いてみたらたまたま空いていたようなので面談をすることになりました。
面談日です。事業内容などを聞かれたのでその都度回答しました。「事業計画はありますか?」とは聞かれなかったです。伝えたのは以下の点だけです。
・500万円を融資してほしい
・運転資金として使用する
午前10時頃。公庫の担当者から電話がありました。書類に不備があったのかな?と思い、電話を取ると、「会社を見に行きたいのですが、1時間後に行ってもいいですか?」とのこと。動き早っ!と思いながら、了承すると、本当に1時間後にいらっしゃいました。ただ滞在時間は10分くらい。本当に会社を見にきただけのようでした。実在確認ってやつですね。コーヒーを出したのに一口も飲んでくれません。
そして週明けの月曜日
またまた電話が。
「融資実行できます。書類送るので押印してください。」
早すぎです。
ということで、わずか数日で融資のOKがでました。その後、書類の送付などをすると、8日後に入金となりました。
次に、地元の信用金庫からの借入に挑戦しました。口座も持っていない信用金庫です。一般論で言えば、門前払いが良いところでしょう。
ただ、公庫からの融資で「なんか余裕では?」と変な自信を持った思った私。さらにハードルをあげることにしてみました。それは、保証協会付融資ではなく、プロパー融資をお願いするということ。
保証協会とは、融資の保証をする機関です。企業が返済不能になった際、通常80%は保証協会が代わりに弁済してくれます。当たり前ですが、通常、金融機関は保証協会付融資を勧めてきます。今までに付き合いがない相手ならなおさら。だって、まったく知らない相手にリスクを取って貸すなんて通常ありえません。そこをプロパー融資(保証協会の保証が付いていない融資)をお願いしたのですから、無茶もいいとこです。
まずは電話で融資担当の方に連絡しました。電話で必要書類を聞いたところいくつかの書類を挙げられた後、「資金繰り表」と言われました。やっぱり、融資には資金繰り表が必要なんですかね?もちろん、回答は「ありません」です。資金繰り表なんて今までに作ったことないですもん。
書類一式を提出しながら、事業内容などを説明しました。公庫の担当者もそうでしたが、やはり良い感じの人でした!融資担当は上から目線、融資担当は怖いなんていうのは、今や昔の話ですね。しっかり話を聞いてくれました。でも、その場で「融資OKです」とはなりません。当たり前ですね 笑 伝えた内容は以下のとおりです。
・100万円を融資してほしい
・運転資金として使用する
・プロパー融資以外はやらない
担当者から連絡がありました。もしや融資実行の連絡か?と思い電話にでると、「提出してもらった決算書でわからない箇所があるので来てほしい」とのこと。残念。翌日、訪問する旨を伝え、電話を切りました。
2回目の訪問でした。電話で話していたとおり、決算書の内容について2箇所質問されました。この内容なら電話で済んだのでは…と思いながらも1時間ほど雑談をして帰りました。実はこういう雑談で、信用できる相手かどうかを測ってるんでしょうか?
少し間が空いて翌々週の月曜日。電話で連絡がありました。
「支店長の了承が降りたので、融資は大丈夫だと思います。実施の本審査は口座を開設してからでないとできないので口座を開設してください。」
ということでした。
これでほぼほぼ融資OKですね。プロパー融資かつ少額融資ということもあり、支店長決裁で通してもらうしかないと思っていたので、個人的にはもう少し早い回答かと思っていましたが結構時間が掛かったという印象です。とはいえ、通してくれて感謝です。担当者が頑張ってくれたということでしょう!
今回、公庫と信用金庫に、事業計画や資金繰り表なしで融資を依頼してみたところ、両方とも無事OKがでました。必ずしも事業計画や資金繰り表が必要ではないようです。特に、事業計画については、「ありますか?」と聞かれることもなかったです。
さいごに、一点だけ注意点です。今回の融資了承。これは、私が士業という特殊な仕事をしているからというのも事実だと考えられます。特に信用金庫は士業から別のお客様を紹介してもらえるかも!という判断が働いたというのは否定できません。どんな会社でもこのようにスムーズに融資がおりることはない点はご留意ください。
それにしても、公庫は融資判断が早い!同じサービス業として見習わなければならないなと感じました。